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共有名義の家に離婚後も妻が住むには?リスク・住み続ける方法・費用を解説
結論から言うと、共有名義の家に離婚後も妻が住み続けること自体は可能です。ただし「住める」ことと「安心して住み続けられる」ことは別問題。名義を共有のままにしておくと、元夫が持分を第三者に売ってしまう、住宅ローンが滞納されて競売にかかる、といった将来のリスクを抱え続けることになります。
この記事では、離婚後も妻が家に住み続ける前提で、① 妻の権利はどうなるか ② 共有名義のまま住むリスク ③ 安心して住み続ける方法 ④ 名義変更にかかる費用と税金を、国税庁・法務省などの一次情報にもとづいて整理します。「住み続ける」以外の選択肢もあわせて解説します。
- 共有名義の家に離婚後も妻は住み続けられる?【結論】
- そもそも「共有名義」とは?離婚で問題になる理由
- 「夫名義の家」と「共有名義の家」は違う|妻の権利はどうなる
- 住宅ローンが「夫のみ」で共有名義の場合の注意点
- 共有名義のまま妻が住み続ける5つのリスク
- リスク①:元夫が自分の持分を第三者に売ってしまう
- リスク②:住宅ローンが滞納され、家が競売にかけられる
- リスク③:固定資産税・管理費の負担があいまいになる
- リスク④:元夫が亡くなると、持分が相続されて権利者が増える
- リスク⑤:売りたいときに、相手の同意がないと家全体を売れない
- 離婚後に妻が安心して住み続けるための方法
- 方法①:財産分与で夫の持分を妻に移し、単独名義にする
- 方法②:住宅ローンの名義を整理する(借り換え・債務者変更)
- 方法③:妻が夫の持分を買い取る
- 方法④:それも難しいとき
- 名義変更(単独名義化)にかかる費用と税金
- 登録免許税:移す持分の評価額 × 2%
- 贈与税:財産分与なら原則かからない
- 譲渡所得税:渡す側(元夫)に課税されることがある
- 不動産取得税:財産分与の性質によって変わる
- 費用シミュレーション(財産分与で単独名義にする場合)
- 「住み続ける」以外の選択肢|持分だけを売って清算する
- 実例:相手と接触せずに、約3週間で共有名義を解消(埼玉県川越市・40代女性)
- 共有持分の売却についてお悩みの方は「持分ガイド」に相談!
- 持分ガイド 3つの安心
- よくある質問
- Q. 共有名義のまま離婚するとどうなりますか?
- Q. 離婚後、固定資産税はどちらが払いますか?
- Q. 夫名義(単独名義)の家に、妻はいつまで住めますか?
- Q. 住宅ローンが夫のみの場合、離婚後も妻は住み続けられますか?
- Q. 家の名義変更(夫から妻)はいくらかかりますか?いつまでにすべきですか?
- 共有名義の家に離婚後も妻が住むなら早めの名義整理を
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この記事の要点
離婚後も共有名義の家に妻が住むことは可能。ただし名義を放置するとリスクが残る
元夫は自分の持分を、妻の同意なく第三者へ売却できる(民法上、持分は自由に処分できる)
安心して住み続けるなら、財産分与で「単独名義」に変えるのが基本。登録免許税は評価額の2%
相手と関わりたくない・売って清算したい場合は、自分の持分だけを売る選択肢もある
共有名義の家に離婚後も妻は住み続けられる?【結論】

住み続けられます。共有名義の不動産でも、共有者の一人である妻は、自分の持分に応じてその家を使用する権利を持っているためです。夫が出ていき、妻と子どもがそのまま住み続けるというケースは珍しくありません。
ただし注意したいのは、「今すぐ出ていく必要はない」ことと「ずっと安全に住み続けられる」ことは同じではないという点です。名義が共有のままだと、元配偶者の一存で状況が変わってしまう余地が残ります。まずは「そもそも共有名義とは何か」「妻にどこまで権利があるのか」を整理しておきましょう。
そもそも「共有名義」とは?離婚で問題になる理由
共有名義とは、1つの不動産を複数人で所有している状態のことです。それぞれの所有者が持つ権利の割合を「共有持分」といい、たとえば夫婦が2分の1ずつ出し合って購入した家なら、持分は夫1/2・妻1/2となり、登記簿に記録されます。
持分は「家のこの部分が妻のもの」という物理的な区切りではなく、家全体に対して割合で及ぶ権利です。だからこそ、離婚後にどちらか一方だけが住み続けても、もう一方の持分(権利)は残ったまま。これが後述するトラブルの火種になります。
「夫名義の家」と「共有名義の家」は違う|妻の権利はどうなる
よく混同されますが、「夫の単独名義」と「夫婦の共有名義」は法的にまったく別物です。
夫の単独名義: 登記上の所有者は夫のみ。妻は所有権(持分)を持たない
共有名義: 登記上、夫と妻がそれぞれ持分を持つ。妻も所有者の一人
ただし、たとえ夫の単独名義でも、婚姻中に夫婦で築いた財産であれば、離婚時の「財産分与」の対象になります。名義が夫だけだから妻には何の権利もない、というわけではありません。財産分与では、名義に関わらず夫婦の実質的な貢献に応じて分け合うのが原則です。共有名義であれば、妻はもともと登記上の所有者なので、自分の持分について明確な権利を持っています。
住宅ローンが「夫のみ」で共有名義の場合の注意点
「不動産は共有名義だが、住宅ローンの借入名義(債務者)は夫だけ」というケースもあります。この場合、登記上の持分と、ローンを返す義務(債務)は別々に考える必要があります。ローンが夫のみなら、返済義務を負うのは夫です。しかし妻が連帯保証人になっていると、夫が返せなくなったとき妻に請求が及びます。
ここを必ず確認
住宅ローンの「債務者」は誰か(夫のみ/連帯債務/ペアローン)
妻が「連帯保証人」「連帯債務者」になっていないか
団体信用生命保険(団信)の加入者は誰か
契約内容によって、離婚後に取るべき手続きが大きく変わります。金銭消費貸借契約書で確認しましょう。
共有名義のまま妻が住み続ける5つのリスク

名義を共有のままにして住み続けると、次のようなリスクが残ります。いずれも「元配偶者の判断ひとつで、自分の生活が揺らぐ」という共通点があります。
リスク①:元夫が自分の持分を第三者に売ってしまう
見落とされがちですが、共有者は、他の共有者の同意がなくても、自分の持分だけを第三者に売却できます(持分は所有権の一種で、各自が自由に処分できるためです)。つまり元夫が、妻に断りなく自分の1/2を共有持分の買取業者などに売ってしまうことがあり得ます。そうなると妻は、見ず知らずの第三者と家を共有することになります。
さらに、その第三者は「共有物分割請求」(民法第256条・第258条)を起こすことができます。共有者はいつでも共有関係の解消を求められ、話し合いがまとまらなければ裁判所に分割を請求できます。裁判では、現物分割・持分の買取(賠償分割)のほか、競売による売却が命じられることもあるため、最悪の場合、住み続けたい家を手放さざるを得ない事態になりかねません。
リスク②:住宅ローンが滞納され、家が競売にかけられる
ローンの債務者が元夫の場合、夫が返済を止めれば、住んでいる妻の意思に関係なく家は競売にかけられます。妻がローンを負担していなくても、担保に入っている以上は退去を迫られます。「約束したのに元夫が払ってくれない」という相談は非常に多く、口約束のままにしておくのは危険です。
リスク③:固定資産税・管理費の負担があいまいになる
固定資産税は、登記上の名義人(共有者)に納税義務があります。共有名義なら夫婦双方が納税義務者です。実際には住んでいる妻が払う、元夫が払う、と取り決めても、支払いが滞れば督促は名義人全員に及びます。マンションなら管理費・修繕積立金の負担でも同じ問題が起きます。
リスク④:元夫が亡くなると、持分が相続されて権利者が増える
共有名義のまま長い年月が経ち、元夫が亡くなると、元夫の持分は元夫の相続人(再婚相手や、元夫の親・兄弟など)に引き継がれます。会ったこともない相手と家を共有する状態になり、売却や名義変更の話し合いは一気に難しくなります。
また、2024年4月から相続登記が義務化され、不動産を相続した人は、取得を知った日から3年以内に相続登記を申請する義務を負います。正当な理由なく怠ると10万円以下の過料の対象です。放置していた共有名義が、次の世代の負担になってしまいます。
リスク⑤:売りたいときに、相手の同意がないと家全体を売れない
家全体を売却するには、共有者全員の同意が必要です。将来まとまったお金が必要になっても、元夫が反対すれば家全体は売れません。連絡が取れなくなっていれば、話を進めること自体ができなくなります。
離婚後に妻が安心して住み続けるための方法

上記のリスクを避けて安心して住み続けるには、「共有名義を解消し、妻の単独名義にする」のが基本です。代表的な方法を整理します。
方法①:財産分与で夫の持分を妻に移し、単独名義にする
最も一般的なのが、離婚時の財産分与を原因として、夫の持分を妻へ移転し、妻の単独名義に切り替える方法です。協議や調停で「家は妻が取得する」と合意し、登記原因を「財産分与」として所有権移転登記を行います(原則として離婚成立後に手続きします)。単独名義になれば、リスク①〜⑤の多くを一度に解消できます。費用は後述します。
方法②:住宅ローンの名義を整理する(借り換え・債務者変更)
登記の名義変更ができても、住宅ローンの名義(債務者)はそのままでは変わりません。ローンが夫のみで妻が住み続けるなら、妻名義で借り換える、または金融機関の承諾を得て債務者を変更する、といった対応が必要です。連帯債務・連帯保証が付いている場合は、その解消も金融機関との交渉になります。名義変更とローン整理はセットで考えましょう。
方法③:妻が夫の持分を買い取る
財産分与とは別に、妻が夫の持分を買い取る(売買)方法もあります。対価を支払って持分を取得し、単独名義にします。適正価格での取引が前提で、極端に安いと「みなし贈与」と判断されることがある点に注意が必要です。買取資金の準備がハードルになります。
方法④:それも難しいとき
ローンの借り換え審査が通らない、買取資金が用意できない、元夫が名義変更に応じない、そうした場合は無理に住み続けることにこだわらず、「持分を清算して住み替える」選択肢も含めて検討したほうが、結果的に負担が軽くなることがあります(後述)。
名義変更(単独名義化)にかかる費用と税金
財産分与で夫の持分を妻に移して単独名義にする場合、主にかかるのは登録免許税・司法書士報酬です。税金の扱いは「渡す側」「もらう側」で異なるため、順に確認します。
登録免許税:移す持分の評価額 × 2%
所有権移転登記には登録免許税がかかります。財産分与による移転の税率は固定資産税評価額の2%(1000分の20)です。課税の対象になるのは移転する持分の評価額のみ。たとえば固定資産税評価額2,000万円の家で、夫の1/2持分を妻へ移すなら、2,000万円 × 1/2 × 2% = 20万円 が目安です。なお相続による移転は0.4%と低く、財産分与(本則2%)とは税率が異なります。
参照:国税庁 タックスアンサー No.7191 登録免許税の税額表
贈与税:財産分与なら原則かからない
「持分をもらったら贈与税がかかるのでは」と心配されがちですが、離婚に伴う財産分与で受け取った財産には、通常、贈与税はかかりません。夫婦で築いた財産を清算するものと考えられるためです。ただし、① 分与された額が事情を考慮してもなお多過ぎる場合はその超過部分に、② 税を免れる目的の離婚と認められる場合はもらった財産すべてに、贈与税がかかります。
参照:国税庁 タックスアンサー No.4414 離婚して財産をもらったとき
譲渡所得税:渡す側(元夫)に課税されることがある
見落とされやすいのが、財産分与として不動産を渡した側に、譲渡所得税がかかる場合があることです。財産分与で土地・建物を渡すと、分与した時点の時価で譲渡があったものとして扱われ、購入時より値上がりしていれば渡す側に課税されます。居住用財産には3,000万円の特別控除などの特例もありますが、適用要件(当事者が親子・夫婦などの特別な関係でないこと等)があるため、渡す側も事前確認が必要です。
参照:国税庁 タックスアンサー No.3114 離婚して土地建物などを渡したとき
不動産取得税:財産分与の性質によって変わる
不動産取得税は、清算的な財産分与(夫婦で築いた財産の清算)による取得には、原則として課税されないと扱われることが多い一方、扶養的・慰謝料的な性質と判断される部分には課税される可能性があります。判断は都道府県税事務所によるため、個別に確認するのが確実です。なお、相続による取得は非課税と定められています(地方税法)。
費用シミュレーション(財産分与で単独名義にする場合)
固定資産税評価額2,000万円・夫1/2持分を妻へ移すケースの目安:
費目 | 目安・税率 | 上の例での金額 |
登録免許税 | 移転する持分の固定資産税評価額 × 2% | 20万円 |
司法書士報酬 | 5万〜10万円程度(依頼する場合) | 約5万〜10万円 |
必要書類の取得費 | 登記事項証明書・評価証明書など | 数千円程度 |
贈与税 | 財産分与は原則非課税(過大分与等は例外) | 0円 |
不動産取得税 | 清算的な財産分与は原則課税されない | 0円(要個別確認) |
譲渡所得税 | 渡す側に課税されうる(値上がり益がある場合) | ケースによる |
※ 掲載の金額は概算の目安です。評価額・持分割合・物件やローンの状況、財産分与の性質により実際の税額・費用は異なります。個別の金額は司法書士・税理士や都道府県税事務所にご確認ください。
あなたの家の名義・持分について無料で相談する(カンタン60秒)
「住み続ける」以外の選択肢|持分だけを売って清算する
「元配偶者ともう関わりたくない」「話し合いにならない」「ローンの整理が難しい」そんなときは、家に住み続けることにこだわらず、自分の持分だけを手放して清算するという選択肢もあります。前述のとおり、自分の持分は、相手の同意がなくても売却できます。相手と直接交渉せずに共有名義から抜けられるため、精神的な負担を減らせるのが大きな利点です。
実例:相手と接触せずに、約3週間で共有名義を解消(埼玉県川越市・40代女性)
離婚後も元配偶者との共有名義が続くマンションを抱えていた40代女性(埼玉県川越市)のケースでは、共有名義のままであること自体が日々の精神的な負担になっていました。管理費や固定資産税の扱いも曖昧なまま。通常の不動産会社に相談しても「共有者全員の同意が必要」と言われ、行き詰まっていたそうです。
担当者の声 「『共有名義の解消=元配偶者と交渉しなければならない』と思い込んでいる方はとても多いです。でも実際には、自分の持分だけを第三者に売却するという選択肢があります」
このケースでは、相手方と接触せずにできる手続きの範囲を優先して整理し、約3週間・180万円で持分の売却が成立。共有名義から抜けることができました。離婚後の共有名義は、金銭面以上に「精神的な整理」という意味合いが大きい相談だといえます。
※ 掲載の金額・期間は過去の事例であり、物件状況・権利関係・エリア等により査定結果は異なります。
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共有持分の売却には、法律・税務・不動産の問題が複雑に絡み合います。「誰に相談すればいいかわからない」「業者に連絡したら強引だった」という声は、後を絶ちません。
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よくある質問

Q. 共有名義のまま離婚するとどうなりますか?
A. 住むこと自体は続けられますが、名義を放置すると、元配偶者が持分を第三者に売る、住宅ローンが滞納され競売になる、元配偶者の死亡で持分が相続され権利者が増える、といったリスクが残ります。離婚時に単独名義への変更やローンの整理まで済ませておくのが安全です。
Q. 離婚後、固定資産税はどちらが払いますか?
A. 納税義務は登記上の名義人にあります。共有名義なら夫婦双方が納税義務者です。「住んでいる側が払う」と取り決めることは可能ですが、支払いが滞れば督促は名義人全員に及びます。単独名義にすれば、その名義人が負担する形に整理できます。
Q. 夫名義(単独名義)の家に、妻はいつまで住めますか?
A. 夫の単独名義でも、婚姻中に夫婦で築いた家なら財産分与の対象です。話し合いで妻が住み続ける・妻名義にすると合意できます。ただし合意や名義変更をしないまま夫名義で放置すると、夫の判断で売却・退去を求められる余地が残ります。居住の期間や条件は取り決めで明確にしておきましょう。
Q. 住宅ローンが夫のみの場合、離婚後も妻は住み続けられますか?
A. 住み続けること自体は可能ですが、夫が返済を止めると競売のリスクがあります。安心して住み続けるには、妻名義への借り換えや債務者変更など、ローンの整理が必要です。まず金融機関に相談し、契約上の債務者・保証人・団信の内容を確認してください。
Q. 家の名義変更(夫から妻)はいくらかかりますか?いつまでにすべきですか?
A. 財産分与による移転登記の登録免許税は、移す持分の固定資産税評価額の2%が目安です(別途、司法書士に依頼すれば報酬が数万円)。手続きは原則として離婚成立後に行います。放置するとリスクが残るため、離婚のタイミングで早めに進めるのがおすすめです。
共有名義の家に離婚後も妻が住むなら早めの名義整理を
共有名義の家に離婚後も妻が住み続けることは可能です。ただし名義を共有のままにすると、元配偶者の判断ひとつで生活が揺らぐリスクが残り続けます。安心して住み続けたいなら、財産分与で単独名義に変え、住宅ローンまで整理しておくのが基本です。
一方で、相手と関わりたくない・ローンの整理が難しい場合は、自分の持分だけを手放して清算するという道もあります。持分の売却なら相手の同意は不要です。どの方法が最適かは、名義・ローン・持分割合・相手との関係によって変わります。判断に迷ったら、共有名義や共有持分に詳しい専門家に、状況を整理するところから相談してみてください。
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担当者
株式会社CLOUD HOMe 主任
本橋 陽加里
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