2026.08.31

# 共有持分

共有持分を売却するとどうなる?他の共有者への影響や流れを解説!

共有持分は、他の共有者の同意がなくても自由に売却できます。しかし、売却をする際は、他の共有者への影響は考慮しなければいけません。共有持分を売却するとどうなるのか、他の共有者への影響や売却価格の目安、税金、トラブルを避ける売却方法まで詳しく解説します。

共有持分を売却するとどうなる?

共有持分を売却すると、自分が持っている持分だけを買主へ移転できます。不動産全体を売却するわけではないため、他の共有者の持分には直接影響しません。

しかし、売却後は買主が新たな共有者になります。売主は共有関係から抜けられますが、残された共有者は新しい共有者と不動産の管理や利用について関わることになります。

共有持分の売却は法律上可能な方法ですが、他の共有者との関係に影響しやすい手続きです。売却を進める前に、売却後の権利関係や共有者への影響を理解しておきましょう。

共有持分は共有者の同意なく単独で売却できる

共有持分は、自分が所有している権利の一部になります。そのため、自分の持分だけであれば、他の共有者の同意を得なくても売却が可能です。

一方で、不動産全体を売却するには共有者全員の同意が必要です。自分の判断だけで売却できるのは、あくまで自分の共有持分に限られます。

そのため、他の共有者が売却に反対していても、自分の持分だけを第三者や買取業者へ売却することは可能です。

売却後は自分だけ共有関係から抜けられる

共有持分を売却すると、売主はその不動産の共有者ではなくなります。共有状態による管理負担や固定資産税の負担から離れられる点は、共有持分を売却するメリットです。

しかし、売却後は買主が新たな共有者になります。残された共有者にとっては、これまで関係のなかった相手と共有状態になる可能性があります。

そのため、自分は共有関係から抜けられても、他の共有者には影響が残ります。トラブルを避けたい場合は、売却前に共有者へ状況を伝えておくことも大切です。

共有持分を売却した際の他の共有者への影響

共有持分を売却すると、売主は共有関係から抜けられます。一方で、他の共有者は新しい買主と共有関係を続けることになります。そのため、売却する本人だけでなく、残された共有者にも影響が出る点を理解しておくことが大切です。

買主が新たな共有者として加わる

共有持分を売却すると、買主が新たな共有者になります。買主は取得した持分割合に応じて、不動産に関する権利を持つことになります。

そのため、売却後は買主が管理方法や利用方法について意見を述べる可能性があります。これまで親族だけで共有していた不動産でも、売却によって第三者が関わることになります。

他の共有者からすると、突然新しい共有者が加わるため、心理的な負担を感じやすい点に注意が必要です。

見知らぬ第三者や買取業者が共有者になるケースが多い

共有持分を売却する場合、買主は一般の個人よりも買取業者や投資家になるケースが多いです。共有持分だけでは不動産全体を自由に使えないため、一般の買主には購入のメリットが分かりにくいからです。

買取業者が共有者になった場合、他の共有者に対して持分の買い取りや不動産全体の売却を提案することがあります。状況によっては、共有物分割請求を検討される可能性もあります。そのため、他の共有者にとっては、売却後に交渉や対応が必要になる場合があります。

他の共有者との関係が悪化しやすい

共有持分は単独で売却できますが、事前に何も伝えずに売却すると、他の共有者との関係が悪化する可能性があります。

特に、親族間で共有している不動産では、「相談もなく第三者に売られた」と受け取られることがあります。法的には問題がなくても、感情的な対立につながりやすい点には注意が必要です。

トラブルを避けたい場合は、売却前に他の共有者へ買い取りの意思があるか確認する方法もあります。共有者に買い取ってもらえれば、第三者が共有関係に加わることを避けやすくなります。

共有持分売却と不動産全体の売却との違い

共有持分売却と不動産全体の売却では、売却できる範囲と必要な同意が異なります。共有持分売却は、自分が持っている持分だけを売る方法です。一方、不動産全体の売却は、土地や建物を丸ごと第三者へ売る方法です。

共有持分だけを売却する場合、他の共有者の同意は不要です。ただし、買主は不動産全体を自由に使えるわけではないため、売却価格は低くなりやすい傾向があります。

一方、不動産全体を売却する場合は、共有者全員の同意が必要です。手続きには時間がかかることもありますが、通常の不動産として売却できるため、共有持分だけを売るより高値で売却しやすくなります。

項目

共有持分売却

不動産全体の売却

売却する範囲

自分の持分のみ

不動産全体

共有者の同意

不要

全員の同意が必要

買主の使いやすさ

制限がある

自由に利用しやすい

価格

低くなりやすい

市場価格に近づきやすい

売却後の状態

買主が新たな共有者になる

共有関係が解消される

共有状態から早く抜けたい場合は、共有持分だけを売却する方法が現実的です。一方、できるだけ高く売りたい場合は、他の共有者と協力して不動産全体を売却する方が適しています。

どちらを選ぶべきかは、他の共有者との関係や売却を急ぐ理由によって変わります。価格だけでなく、売却後に残る影響も含めて判断しましょう。

共有持分を売却する方法

共有持分を売却する方法は、売却先や進め方によっていくつかに分かれます。どの方法が適しているかは、他の共有者との関係や売却希望額、現金化を急ぐかどうかによって変わります。ここでは、共有持分を売却する方法について解説します。

他の共有者に買い取ってもらう

代表的なのは他の共有者に自分の共有持分を買い取ってもらう方法です。他の共有者にとっては、持分を買い取ることで権利割合を増やせるため、不動産の管理や将来的な売却を進めやすくなります。

第三者が新たな共有者になることも避けられるため、親族間のトラブルを防ぎやすい方法です。しかし、価格をめぐって意見が合わない場合は、話し合いが長引くことがあります。

第三者へ売却する

共有持分は、他の共有者ではない第三者へ売却することも可能です。自分の持分だけであれば、他の共有者の同意を得る必要はありません。

しかし、共有持分だけを購入しても不動産全体を自由に使えるわけではないため、一般の買主は見つかりにくい傾向があります。売却価格も、不動産全体を売却する場合に比べて低くなりやすいでしょう。

共有持分専門の買取業者に売却する

早く現金化したい場合や、他の共有者との話し合いが難しい場合は、共有持分専門の買取業者へ売却する方法があります。

専門業者は共有持分の取り扱いに慣れているため、共有者との関係が悪い場合や、物件に他の共有者が住んでいる場合でも相談しやすい点が特徴です。仲介で買主を探すよりも、売却までの期間を短縮しやすいメリットがあります。

一方で、買取価格は市場価格より低くなることがあります。複数の業者に査定を依頼し、価格や契約条件を比較することが大切です。

共有物分割請求を行い不動産全体を売却する

他の共有者と話し合っても共有状態を解消できない場合は、共有物分割請求を行う方法があります。共有物分割請求とは、共有状態の解消を求める手続きです。

裁判所を通じて分割方法を決める場合、不動産を売却して代金を分ける形になることがあります。不動産全体を売却できれば、共有持分だけを売却するより高い価格を目指しやすくなります。

しかし、手続きには時間や費用がかかります。他の共有者との関係がさらに悪化する可能性もあるため、最終的な手段として考えるのが一般的です。

共有持分を売却した場合の価格

共有持分を売却した場合の価格は、不動産全体の市場価格に自分の持分割合をかけた金額よりも低くなる傾向があります。買主が共有持分を取得しても、不動産全体を自由に使ったり売却したりできるわけではないためです。

価格は、持分割合、物件の状態、他の共有者との関係、居住者の有無などによって変わります。共有持分を売却する場合は、通常の不動産売却とは価格の考え方が異なる点を理解しておきましょう。

市場価格より低くなりやすい

共有持分は、市場価格より低く売却されやすい不動産です。不動産全体を購入する場合と異なり、買主が取得できるのは権利の一部だけだからです。

例えば、不動産全体の市場価格が3,000万円で、自分の持分が2分の1の場合、単純計算では1,500万円です。しかし、実際に共有持分だけを売却する場合は、買主が限られるため、1,500万円より低い価格になることがあります。

特に、他の共有者が物件に住んでいる場合や、共有者同士の関係が悪い場合は、買主側の負担が大きくなります。そのため、売却価格も下がりやすくなります。

買取業者による査定の考え方

共有持分専門の買取業者は、不動産全体の価値だけでなく、取得後にどのように共有状態を解消できるかを見て査定します。

主に確認されるのは、持分割合、他の共有者の人数、物件の利用状況、共有者との交渉可能性などです。持分割合が大きく、将来的に全体売却や持分整理が見込める場合は、比較的高く評価されることがあります。

一方で、共有者と連絡が取れない、物件を自由に使えない、権利関係が複雑といった事情がある場合は、リスク分が価格に反映されます。

査定額は業者によって差が出るため、1社だけで判断せず、複数社に査定を依頼することが大切です。価格だけでなく、査定額の根拠や売却後の対応方針も確認しておきましょう。

共有持分の売却でかかる税金

共有持分を売却して利益が出た場合は、譲渡所得税や住民税がかかる可能性があります。また、売買契約書を作成する際の印紙税や、不動産会社を利用する場合の仲介手数料も必要になることがあります。

売却価格だけで判断すると、手元に残る金額を見誤る可能性があります。共有持分を売却する前に、税金や諸費用を差し引いた後の金額を確認しておきましょう。

譲渡所得税・住民税

共有持分を売却して利益が出た場合、その利益に対して譲渡所得税や住民税が課税されます。譲渡所得は、売却価格から取得費や譲渡費用を差し引いて計算します。

取得費には、購入時の代金や購入時にかかった費用などが含まれます。相続で取得した共有持分の場合は、被相続人の取得費を引き継ぐのが一般的です。

譲渡所得が出ない場合は、原則として譲渡所得税はかかりません。ただし、取得費が不明な場合や、売却価格が高い場合は課税対象になることがあるため、事前に確認しておきましょう。

印紙税

共有持分を売却する際に売買契約書を作成する場合、契約金額に応じて印紙税がかかります。印紙税は、契約書に収入印紙を貼り付ける形で納付します。

印紙税の金額は売却価格によって異なるため注意しましょう。売買契約書を複数作成する場合は、それぞれに印紙が必要になることがあります。

印紙の貼り忘れや金額の誤りがあると、後から過怠税が発生する可能性があります。契約書を作成する際は、必要な印紙税額を確認しておきましょう。

仲介手数料

不動産会社に仲介を依頼して共有持分を売却する場合は、仲介手数料がかかります。仲介手数料は、売買契約が成立したときに支払う成功報酬です。

共有持分は一般の買主が見つかりにくいため、仲介で売却する場合は時間がかかることがあります。一方で、共有持分専門の買取業者へ直接売却する場合は、仲介手数料がかからないケースもあります。

ただし、仲介手数料の有無だけで売却先を決めるのは避けましょう。手数料を差し引いても高く売れる場合もあれば、買取業者へ直接売却した方が早く現金化できる場合もあります。売却価格、手数料、売却までの期間を比較して判断することが大切です。

共有持分の売却でトラブルになりやすいケース

共有持分は単独で売却できますが、進め方によっては他の共有者や買主との間でトラブルになることがあります。特に、事前説明がないまま売却した場合や、契約内容を十分に確認しないまま買取業者と取引した場合は注意が必要です。

売却後のトラブルを避けるためにも、売却先や契約条件を確認し、必要に応じて他の共有者への説明も行いましょう。

他の共有者に知らせずに共有持分を売却してしまう

共有持分は、他の共有者の同意がなくても売却できます。しかし、何も知らせずに第三者へ売却すると、他の共有者から強い反発を受ける可能性があります。

特に、親族で共有している不動産では、法律上問題がなくても「先に相談してほしかった」と不満が出やすくなります。売却後に見知らぬ第三者や買取業者が共有者になると、残された共有者は対応を迫られることになります。

トラブルを避けたい場合は、売却前に他の共有者へ買い取りの意思があるか確認しておくとよいでしょう。共有者が買い取れない場合でも、事前に事情を伝えておくことで、関係悪化を防ぎやすくなります。

買取業者とのトラブルに巻き込まれる

共有持分を買取業者へ売却する場合は、契約内容や査定額の根拠を確認することが大切です。業者によっては、高額査定を提示した後に減額を求めたり、契約を急がせたりするケースがあります。

また、売却後に業者が他の共有者へ強引な交渉を行うと、売主にも不満が向けられる可能性があります。売却が完了していても、親族間の関係が悪化する原因になることがあります。

安心して売却するには、複数の業者を比較し、査定額だけでなく対応方針も確認しましょう。売却後に他の共有者へどのように連絡するのか、契約後の減額がないのかなどを事前に確認しておくことが重要です。

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共有持分の売却に関するよくある質問

共有持分は単独で売却できる一方、他の共有者との関係や売却後の通知について不安を感じる方も多いでしょう。ここでは、共有持分を売却する前に確認しておきたい質問に回答します。

Q. 他の共有者の同意なしで共有持分を売却するとどうなりますか?

他の共有者の同意がなくても、自分の共有持分だけであれば売却できます。しかし、売却後は買主が新たな共有者になります。法律上は問題がなくても、事前に何も伝えずに売却すると関係が悪化しやすくなるため注意しましょう。

Q. 共有持分を売却すると他の共有者に通知されますか?

共有持分を売却しても、法律上、売主が他の共有者へ必ず通知しなければならないわけではありません。しかし、登記が変更されれば、他の共有者が登記簿を確認した際に新しい共有者を把握できます。

共有持分は単独で売却できるが他の共有者への影響も理解しておこう

共有持分は他の共有者の同意がなくても自由に売却できますが、買主が新たな共有者となるため、他の共有者との関係やトラブルには注意が必要です。共有者同士で正しく認識を擦り合わせるといった対策も確認してください。市場価格より低くなりやすい点や税金・諸費用も踏まえ、共有持分専門の買取業者への売却や共有物分割請求など、状況に合った方法を検討しましょう。

担当者

株式会社CLOUD HOMe 主任

本橋 陽加里

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