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共有名義のデメリットとは?夫婦・親子・相続で後悔しやすい7つの落とし穴と解消法
マイホームや相続した実家を「共有名義」にしている、あるいはこれから共有名義にしようか迷っている。共有名義は「夫婦で公平」「相続でとりあえず全員の名義に」といった理由で選ばれがちですが、実際に後悔の声が多いのもこの共有名義です。
結論からいうと、共有名義の最大のデメリットは、売却・活用・相続・離婚といった「いざ動かしたい」場面で、自分ひとりの判断では動かせなくなることにあります。この記事では、共有名義でなぜデメリットが生まれるのかという仕組みから、主なデメリット7つ、夫婦・親子・相続それぞれで後悔しやすいポイント、そしてすでに困っている場合の解消法まで、民法や国税庁・法務省の一次情報をもとに解説します。
- 共有名義とは?まず「デメリットが生まれる仕組み」を押さえる
- 共有名義と単独名義の違い
- なぜ共有名義はデメリットが多いと言われるのか(民法のルール)
- 共有名義の主なデメリット7つ【一覧】
- ① 売却・活用に共有者全員の同意が必要
- ② 共有者の一人でも反対すると「塩漬け」になる
- ③ 相続のたびに共有者がねずみ算式に増える
- ④ 共有者が認知症になると売却が凍結する
- ⑤ 離婚時に名義とローンの清算が複雑になる
- ⑦ 出資と持分がズレると贈与税がかかる
- 【関係別】共有名義で後悔しやすいケース
- 夫婦の共有名義のデメリット(離婚・ローン・片方死亡)
- 親子の共有名義のデメリット(相続・認知症・贈与税)
- 相続(兄弟)の共有名義のデメリット
- 事例:共有名義を「自分の持分だけ売却」で解消したケース
- 相続した実家をめぐり兄弟間で数年膠着したケース(50代男性・神奈川県相模原市)
- 離婚後も残った元配偶者との共有名義を解消したケース(40代女性・埼玉県川越市)
- 共有名義のデメリットを解消する方法
- ① 共有者間で持分を売買して単独名義にする
- ② 不動産全体を売却して現金で分ける
- ③ 共有物分割請求をする
- ④ 自分の持分だけを専門業者に売却する
- 共有名義のデメリット・持分の売却は「持分ガイド」に相談!
- 持分ガイド 3つの安心
- 共有名義のデメリットに関するよくある質問
- Q. 共有名義で後悔している人はどうすればいいですか?
- Q. 家の名義人が2人いて1人が死亡したらどうなりますか?
- Q. 共有名義は勝手に売却できますか?
- Q. 共有名義と単独名義はどちらがいいですか?
- Q. 親子の共有名義はやめたほうがいいですか?
- 共有名義のデメリットを理解し、後悔する前に見直しを
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この記事の要点
共有名義のデメリットの本質は、売却など「変更」には共有者全員の同意が必要(民法251条)で、1人でも反対すると動かせない点
相続のたびに共有者がねずみ算式に増え、権利関係が複雑になっていく
共有者が認知症になると全体売却が凍結し、成年後見の手続きが必要になる
出資割合と登記持分がズレると贈与税がかかることがある
すでに共有名義で困っていても、単独名義化・全体売却・自分の持分だけの売却などの解消手段がある
共有名義とは?まず「デメリットが生まれる仕組み」を押さえる
共有名義のデメリットを正しく理解するには、まず共有という所有形態のルールを知る必要があります。デメリットの多くは、この「共有のルール」から生まれています。
共有名義と単独名義の違い

共有名義とは、1つの不動産を複数人で所有し、それぞれの所有権の割合(持分割合)を登記に記載する形態です。夫婦で1/2ずつ、兄弟3人で1/3ずつ、といった形になります。一方、単独名義は所有者が1人だけの状態です。単独名義なら自分の判断だけで売却も活用もできますが、共有名義では、下で見るとおり他の共有者の同意が必要な場面が多く出てきます。
なぜ共有名義はデメリットが多いと言われるのか(民法のルール)

共有物にできる行為は、民法で3つに分けられています。何をするかによって、必要な同意の範囲が変わります。
行為の種類 | 具体例 | 必要な同意 |
変更・処分 | 売却、大規模なリフォーム、抵当権の設定など | 共有者全員の同意(民法251条) |
管理 | 賃貸に出す、短期の賃貸借契約など | 持分価格の過半数(民法252条) |
保存 | 現状維持の修繕、不法占拠者への明渡請求など | 各共有者が単独でできる(民法252条5項) |
ポイントは、不動産を売る・大きく作り替えるといった「変更・処分」には共有者全員の同意が必要という点です(形状・効用を著しく変えない軽微な変更は過半数で可能)。つまり、共有者が1人でも反対すれば、不動産全体は動かせません。ここが共有名義のデメリットの根っこにあります。
共有名義の主なデメリット7つ【一覧】
共有名義で後悔につながりやすい代表的なデメリットは、次の7つに整理できます。
① 売却・活用に共有者全員の同意が必要
② 共有者の一人でも反対すると「塩漬け」になる
③ 相続のたびに共有者がねずみ算式に増える
④ 共有者が認知症になると売却が凍結する
⑤ 離婚時に名義とローンの清算が複雑になる
⑥ 固定資産税・管理費の負担や立替でもめやすい
⑦ 出資と持分がズレると贈与税がかかる
① 売却・活用に共有者全員の同意が必要
前述のとおり、共有不動産全体の売却は「変更・処分」にあたり、共有者全員の同意が必要です。誰か1人が「売りたくない」と言えば、他の全員が売却を望んでいても売れません。住み替えや現金化を考えたときに、この同意集めが最初の壁になります。
② 共有者の一人でも反対すると「塩漬け」になる
同意が取れないまま時間が経つと、不動産は使うことも売ることもできない「塩漬け」状態になります。その間も固定資産税や管理の負担は発生し続けます。特に相続で兄弟が共有者になったケースでは、意見の対立から何年も膠着することが少なくありません。
③ 相続のたびに共有者がねずみ算式に増える
共有者の1人が亡くなると、その持分はさらにその相続人(配偶者や子)へ引き継がれます。これを繰り返すと、共有者はねずみ算式に増え、会ったこともない親族が共有者に加わることもあります。共有者が増えるほど全員の同意はますます難しくなり、権利関係は複雑化します。
なお、相続で不動産を取得したら相続登記が必要です。相続登記は2024年(令和6年)4月1日から義務化されており、取得を知った日から3年以内に申請しないと、正当な理由がない場合は10万円以下の過料の対象になります。施行日より前に相続した不動産も対象で、その場合は2027年(令和9年)3月31日までが期限です。
④ 共有者が認知症になると売却が凍結する
共有者の1人が認知症などで意思能力を失うと、その人は売買契約の意味を理解して同意することができません。意思能力がない人が結んだ契約は無効となりうるため(民法3条の2)、その共有者を含む不動産全体の売却は事実上ストップします。全体を売るには、家庭裁判所に申し立てて成年後見人を選任してもらう必要があり、時間も費用もかかります。高齢の親と共有名義にしている場合は特に注意が必要なデメリットです。
⑤ 離婚時に名義とローンの清算が複雑になる
夫婦で共有名義にしている場合、離婚のときに財産分与と名義整理が一度に発生します。住宅ローンが残っていると、名義の変更に金融機関の承諾が必要になるなど手続きは簡単ではありません。名義を放置すると、離婚後も元配偶者と共有関係が続き、売りたくても元配偶者の同意が必要という状態が残ります。
⑥ 固定資産税・管理費の負担や立替でもめやすい
固定資産税の納税通知書は、共有者の代表者1人にまとめて届きます。実際には各共有者が持分に応じて負担すべきものですが、代表者が立て替えたまま他の共有者から回収できない、というトラブルが起きがちです。マンションなら管理費・修繕積立金でも同様の問題が起こります。
⑦ 出資と持分がズレると贈与税がかかる
購入資金を実際に負担した割合と、登記した持分割合がズレていると、その差額が贈与とみなされ贈与税がかかることがあります。たとえば夫が全額を出したのに登記を夫婦1/2ずつにすると、妻の持分相当額が夫からの贈与とみなされうるということです。夫婦間の贈与には一般税率が適用され、基礎控除110万円を超える部分に課税されます。持分は「出資割合どおり」に登記するのが基本です。
参照:国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
【関係別】共有名義で後悔しやすいケース

同じ共有名義でも、誰と共有しているかによって、後悔しやすいポイントは変わります。
夫婦の共有名義のデメリット(離婚・ローン・片方死亡)
離婚時に財産分与と名義整理が複雑になり、放置すると元配偶者との共有が続く
住宅ローン控除は「ローンを組んだ人」しか受けられず、共有名義でも2人分にはならない
片方が亡くなると、その持分は相続の対象として残り、相続登記が必要になる
「公平だから」と安易に夫婦1/2ずつにすると、ローンや税金の面でメリットが出ないまま、離婚・相続のデメリットだけを抱えることもあります。
親子の共有名義のデメリット(相続・認知症・贈与税)
親が高齢になり認知症を発症すると、全体売却が凍結し、成年後見が必要になる
親の持分は将来の相続財産になり、兄弟姉妹が加わって共有者が増える
親の資金で購入したのに子の持分を大きくすると、贈与税がかかることがある
親子共有は「相続税対策」として選ばれることもありますが、認知症リスクと相続時の共有者増加という将来のデメリットとセットで検討する必要があります。
相続(兄弟)の共有名義のデメリット
「とりあえず兄弟で共有」にすると、売却・活用の判断で意見が割れて膠着しやすい
各自の相続でさらに共有者が増え、次世代では収拾がつかなくなる
空き家・老朽化した実家では、管理と固定資産税の負担だけが残る
相続をきっかけに生まれる共有名義は最もトラブルが多いパターンです。遺産分割の段階で共有を避け、単独名義や売却で分ける方法を検討するのが望ましいといえます。
共有名義にもメリットはある(デメリットと比較)
ここまでデメリットを中心に見てきましたが、共有名義にメリットがまったくないわけではありません。デメリットと比較して整理します。
観点 | 共有名義 | 単独名義 |
売却の意思決定 | 共有者全員の同意が必要(動かしにくい) | 所有者1人で決められる |
住宅ローン控除 | 各自のローンがあればそれぞれ利用可 | 組んだ本人のみ |
売却時の3,000万円控除 | 要件を満たせば共有者1人につき最高3,000万円 | 本人のみ最高3,000万円 |
相続・離婚 | 権利関係が複雑になりやすい | 比較的シンプル |
贈与税 | 出資と持分がズレるとリスクあり | リスクは生じにくい |
最大のメリットは、マイホームを売却したときの居住用財産の3,000万円特別控除を、要件を満たせば共有者それぞれが使える点です。国税庁も、この特別控除は共有者全員で3,000万円ではなく、共有者1人につき最高3,000万円としています。夫婦2人ならあわせて最大6,000万円まで控除できる可能性があります。ただしこれは実際に売却するときに初めて効いてくるメリットであり、それまでの間は上記のデメリットを抱え続けることになります。
事例:共有名義を「自分の持分だけ売却」で解消したケース
共有者と話し合いが進まず、共有名義に後悔している場合でも、解決に至ったケースは数多くあります。ここでは持分ガイドが実際に解決した事例を紹介します。
相続した実家をめぐり兄弟間で数年膠着したケース(50代男性・神奈川県相模原市)
相続で兄弟の共有名義になった戸建てについて、兄弟の1人が売却に同意せず、話し合いが数年間止まっていた50代男性(神奈川県相模原市)のケースです。建物の老朽化が進み、通常の仲介では売却が難しいと言われ、固定資産税や管理をめぐる兄弟間のやり取りが毎年続き、精神的な負担になっていました。
このケースでは、共有者全員の同意を待たずに、自分の共有持分だけを売却するという方法で解決しました。結果として、約1か月半・260万円で持分を手放すことができています。担当者は「価格の根拠を正直に、丁寧に伝えること」を重視したといいます。
※掲載の金額・期間は過去の事例であり、物件の状況・権利関係・エリア等により査定結果は異なります。
離婚後も残った元配偶者との共有名義を解消したケース(40代女性・埼玉県川越市)
離婚後もマンションが元夫との共有名義のままになっていた40代女性(埼玉県川越市)のケースでは、共有名義が続くこと自体が精神的な負担となり、管理費や固定資産税の扱いも曖昧なままでした。通常の不動産会社では「共有者全員の同意が必要」と言われ、行き詰まっていたそうです。
このケースでも、元配偶者と交渉せずに自分の持分だけを第三者に売却する方法で、約3週間・180万円で共有関係から抜けることができました。相手方の同意を待たずにできる手続きの範囲を整理することを優先した事例です。
※掲載の金額・期間は過去の事例であり、物件の状況・権利関係・エリア等により査定結果は異なります。
共有名義のデメリットを解消する方法

すでに共有名義になっていて後悔している場合でも、次のような解消手段があります。
① 共有者間で持分を売買して単独名義にする
共有者の1人が他の共有者の持分を買い取り、単独名義にまとめる方法です。関係が良好で資金の目処が立つ場合に向きます。持分の移転には登録免許税や、場合によっては贈与税・不動産取得税がかかるため、費用を試算したうえで判断しましょう。
② 不動産全体を売却して現金で分ける
共有者全員が売却に合意できるなら、不動産全体を売って売却代金を持分割合で分けるのが最もすっきりした解消法です。前述の3,000万円特別控除を各自が使える可能性もあります。ただし全員の同意が前提になります。
③ 共有物分割請求をする
話し合いで解消できない場合でも、各共有者はいつでも共有物の分割を請求できます(民法256条)。請求された側は原則としてこれを拒否できません。協議が調わなければ、最終的に裁判所に共有物分割訴訟を提起することになります。ただし時間と費用がかかるため、まずは他の手段を検討するのが一般的です。
④ 自分の持分だけを専門業者に売却する
共有者との関係が悪化している、連絡が取れない、認知症で同意が取れない、そうした場合でも、自分の共有持分だけなら、他の共有者の同意なしに売却できます。相手方と交渉せずに共有関係から抜けたいときに有効な手段で、上記の事例もこの方法で解決しています。持分のみの売却は買い手が限られ価格が下がりやすいため、共有持分を専門に扱う業者に相談するのが現実的です。
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共有名義のデメリットに関するよくある質問

Q. 共有名義で後悔している人はどうすればいいですか?
A. まずは共有関係をどう解消したいかを整理しましょう。全員が売却に合意できるなら全体売却、単独名義にしたいなら持分の買い取り、相手と話が進まないなら自分の持分だけの売却、という選択肢があります。1人でも動ける手段があるので、行き詰まる前に専門家へ相談するのがおすすめです。
Q. 家の名義人が2人いて1人が死亡したらどうなりますか?
A. 亡くなった方の持分は、その相続人(配偶者や子など)に引き継がれます。残された名義人が自動的に全部を取得するわけではありません。相続で持分を取得したら相続登記が必要で、2024年4月から義務化されています(取得を知った日から3年以内)。放置すると共有者が増えて権利関係が複雑になります。
Q. 共有名義は勝手に売却できますか?
A. 不動産全体を売るには共有者全員の同意が必要で、1人だけの判断では売れません。ただし、自分の持分だけであれば他の共有者の同意なしに売却できます。全体の売却と持分だけの売却は、必要な同意の範囲がまったく違います。
Q. 共有名義と単独名義はどちらがいいですか?
A. 資金を1人だけが出すなら、贈与税や売却時の手続きの面で単独名義がシンプルです。夫婦それぞれが資金を出す、または各自が住宅ローン控除を受けたい場合は、出資割合に応じた共有名義が向くこともあります。将来の離婚・相続・認知症リスクまで含めて検討しましょう。
Q. 親子の共有名義はやめたほうがいいですか?
A. 一概にやめるべきとは言えませんが、親が認知症になると全体売却が凍結すること、親の持分が将来の相続で兄弟に分かれて共有者が増えることは、事前に理解しておく必要があります。相続税対策など目的が明確な場合は、税理士に相談したうえで判断するのが安全です。
共有名義のデメリットを理解し、後悔する前に見直しを
共有名義は「公平」「とりあえず」で選ばれがちですが、いざ売却・活用・相続・離婚という場面になると、自分ひとりでは動かせないというデメリットが一気に表面化します。最後に要点を振り返ります。
売却など「変更・処分」には共有者全員の同意が必要(民法251条)
相続のたびに共有者が増え、認知症が絡むと売却が凍結する
出資と持分がズレると贈与税がかかることがある
メリット(3,000万円控除など)は売却時に効くもので、それまではデメリットを抱え続ける
すでに困っていても、単独名義化・全体売却・持分だけの売却で解消できる
共有名義や離婚・相続がからんで動かせなくなった不動産についても、打つ手はあります。後悔が深まる前に、まずは気軽に相談してみましょう。
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株式会社CLOUD HOMe 主任
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