# 共有持分
共有名義でローンは夫のみは危険?贈与税・住宅ローン控除・離婚・死亡の注意点を解説
「マイホームを共有名義にしたけれど、住宅ローンは夫だけで組んでいる」「これから家を買うのに、共有名義にすべきか、ローンは夫のみ(=単独名義)にすべきか迷っている」。共有名義とローン名義の関係は、多くのご夫婦がつまずくポイントです。結論から言うと、「共有名義でローンは夫のみ」という組み合わせ自体は可能ですが、そのままにしておくと妻の持分が夫からの贈与とみなされ、思わぬ贈与税がかかることがあります。この記事では、まず押さえておきたい要点を整理したうえで、贈与税・住宅ローン控除・団信・離婚・相続まで、国税庁や法務省の一次情報をもとに解説します。
- この記事の要点
- 「共有名義でローンは夫のみ」とはどういう状態か
- 「共有名義」と「単独名義」の違い
- 「ローンは夫のみ」でも共有名義にはできる
- 検索している人の2つのパターン
- 最大の注意点:出資していない妻の持分は「贈与」とみなされる
- なぜ贈与税がかかるのか(負担割合≠登記持分)
- いくらかかる?贈与税の計算例
- 頭金だけ妻が出したケースはどうなる?
- 贈与税を避ける正しい持分割合の決め方
- 住宅ローン控除は「ローンを組んだ夫」しか受けられない
- 共有名義でも、妻にローンがなければ妻の控除はゼロ
- 控除を最大限に使いたいならローンの組み方を検討する
- 「共有名義でローンは夫のみ」のメリット・デメリット
- 夫が亡くなったらどうなる?団信と相続の注意点
- ローンは団体信用生命保険(団信)で完済される
- 夫の共有持分は相続の対象になる
- 配偶者の相続税は大きく軽減される
- 離婚したらどうなる?
- 事例:離婚後も残った元夫との共有名義を解消(40代女性・埼玉県川越市)
- すでに「共有名義でローンは夫のみ」になっている場合の見直し方法
- ① 婚姻20年以上なら「おしどり贈与」を検討する
- ② 単独名義に変更する
- ③ 持分だけを売却する
- 共有持分の売却についてお悩みの方は「持分ガイド」に相談!
- 持分ガイド 3つの安心
- よくある質問
- Q. 共有名義とペアローンの違いは何ですか?
- Q. 共有名義でローンは夫のみだと贈与税はいくらかかりますか?
- Q. 頭金だけ妻が出した場合はどうなりますか?
- Q. 夫のみのローンでも妻は住宅ローン控除を受けられますか?
- Q. 共有名義で夫のみローン、夫が死亡したらローンは残りますか?
- Q. 住宅ローンは夫名義(単独)と共有名義、どちらがいいですか?
- 共有名義でローンは夫のみなら贈与税に注意しよう
- あわせて読みたい関連記事
この記事の要点
「共有名義」は登記上の所有者の話、「ローンは夫のみ」は住宅ローンの借入名義(債務者)の話で、別々に決められる
最大の注意点は贈与税。お金を出していない妻が持分を持つと、その分が夫からの贈与とみなされる
住宅ローン控除はローンを組んだ夫しか受けられない。共有名義でも控除は2人分にはならない
夫が亡くなると団信でローンは完済されるが、夫の持分は相続の対象として残る
すでにこの状態でも、持分の見直し・単独名義化・持分売却などの選択肢がある
「共有名義でローンは夫のみ」とはどういう状態か

まず、混同されやすい「名義」と「ローン名義」の違いを整理します。この2つは別々のものなので、「共有名義だけどローンは夫のみ」という状態が生まれます。
「共有名義」と「単独名義」の違い
共有名義とは、1つの不動産を複数人で所有し、それぞれの所有権の割合(持分割合)を登記に記載する形態です。夫婦で1/2ずつ、夫2/3・妻1/3などと登記します。一方、単独名義は所有者が1人だけの状態です。
「ローンは夫のみ」というのは、住宅ローンの借入名義(=返済義務を負う債務者)が夫1人だけ、という意味です。つまり登記名義(誰が所有者か)と、ローン名義(誰が借りているか)は、それぞれ別に決められます。
「ローンは夫のみ」でも共有名義にはできる
住宅ローンを夫単独で組んでいても、登記を夫婦の共有名義にすること自体は手続き上は可能です。ただし、後述するとおり、お金を出した割合(出資割合)と登記の持分割合がズレると贈与税の問題が発生します。ここが最大の落とし穴です。
検索している人の2つのパターン
「共有名義 ローンは夫のみ」で調べている方は、大きく次の2つに分かれます。どちらに当てはまるかで、読むべきポイントが変わります。
これから購入する人:共有名義にするか、ローンは夫のみ(単独名義)にするか、名義形式を選ぶ段階。→「メリット・デメリット」の章が参考になります
すでにこの状態の人:共有名義なのにローンは夫だけで、税金が心配。→「贈与税」「見直し方法」の章が参考になります
最大の注意点:出資していない妻の持分は「贈与」とみなされる

「共有名義でローンは夫のみ」で最も気をつけるべきなのが贈与税です。ポイントは、購入資金を実際に負担した割合と、登記した持分割合が一致しているかどうかにあります。
なぜ贈与税がかかるのか(負担割合≠登記持分)
国税庁は、住宅の購入資金の実際の負担割合と、所有権登記の持分割合が異なっている場合には、贈与税の問題が生じるとしています。国税庁が示している例では、総額3,000万円の住宅を夫が2,000万円・妻が1,000万円負担したのに、登記を夫婦それぞれ1/2ずつにした場合、妻の登記持分1,500万円に対して実際の負担は1,000万円のため、差額の500万円が夫から妻への贈与にあたる、とされています。
この考え方を「共有名義でローンは夫のみ」に当てはめると、頭金もローンもすべて夫が負担しているのに登記を夫1/2・妻1/2にした場合、妻の持分にあたる金額が丸ごと夫からの贈与とみなされうる、ということになります。
参照:国税庁 No.4411 共働きの夫婦が住宅を買ったとき
いくらかかる?贈与税の計算例

贈与税(暦年課税)は、1年間に受け取った贈与額から基礎控除110万円を差し引き、残額に税率を掛けて計算します。夫から妻への贈与は、直系尊属(親・祖父母)からの贈与ではないため「一般税率」が適用されます。
計算式:(その年の贈与額 - 基礎控除110万円)× 税率 - 控除額
妻の持分相当額(=贈与とみなされる額)ごとの贈与税額の概算は、次のとおりです(一般税率・課税価格や税額の端数処理は省略した目安)。
妻の持分相当額(贈与額) | 適用税率・控除額 | 贈与税額の概算 |
500万円 | 20%・控除25万円 | 約53万円 |
750万円 | 40%・控除125万円 | 約131万円 |
1,000万円 | 40%・控除125万円 | 約231万円 |
1,500万円 | 45%・控除175万円 | 約450万円 |
2,000万円 | 50%・控除250万円 | 約695万円 |
たとえば4,000万円の住宅を夫のお金だけで購入し、登記を1/2ずつにすると、妻の持分2,000万円分が贈与とみなされ、約695万円もの贈与税がかかる計算になります。「なんとなく半分ずつ」で登記すると、大きな税負担につながりかねません。
参照:国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税)
頭金だけ妻が出したケースはどうなる?
「ローンは夫のみだが、頭金は妻が出した」というケースもよくあります。この場合、妻が実際に負担したのは頭金部分だけなので、妻の持分割合は頭金の金額に見合った範囲にとどめる必要があります。
たとえば3,000万円の住宅で、妻が頭金300万円を出し、残り2,700万円を夫のローンでまかなった場合、妻の負担割合は1/10です。それなのに妻の持分を1/2(1,500万円分)で登記すると、差額の1,200万円が夫からの贈与とみなされる可能性があります。頭金を出した分だけを持分に反映するのが基本です。
参照:国税庁 No.4411 共働きの夫婦が住宅を買ったとき
贈与税を避ける正しい持分割合の決め方
贈与税の問題を避けるには、持分割合を「出資割合」どおりに登記することが原則です。ここでいう出資には、次のものが含まれます。
自己資金(貯金など)から出した頭金
自分名義の住宅ローンで負担した金額
親などからの資金援助のうち、自分が受け取った分(贈与税の非課税特例の対象になる場合あり)
「ローンは夫のみ・頭金も夫」であれば、出資しているのは夫だけなので、登記も夫の単独名義にするのが、贈与税の観点では最もシンプルで安全です。共有名義にしたい事情がある場合は、妻がいくら負担するのかを明確にしたうえで、その割合で登記しましょう。
住宅ローン控除は「ローンを組んだ夫」しか受けられない
住宅ローン控除(住宅借入金等特別控除)は、住宅ローンを利用してマイホームを取得した人が、年末のローン残高の0.7%を所得税などから差し引ける制度です。令和4年(2022年)1月1日から令和12年(2030年)12月31日までに入居した場合が対象で、控除率は0.7%です(床面積・所得・返済期間などの要件あり)。
参照:国税庁 No.1211-1 住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)
共有名義でも、妻にローンがなければ妻の控除はゼロ
住宅ローン控除は「自分名義のローンで自分の持分を取得した人」が対象です。したがって、ローンが夫のみの場合、控除を受けられるのは夫だけで、ローンを負担していない妻は共有名義であっても住宅ローン控除を受けられません。共有名義にしたからといって、控除が夫婦2人分になるわけではない点に注意しましょう。
控除を最大限に使いたいならローンの組み方を検討する
夫婦それぞれが住宅ローン控除を受けたい場合は、ローンの組み方から見直す必要があります。主な選択肢は次のとおりです。
組み方 | 内容 | 住宅ローン控除 |
単独ローン(夫のみ) | 夫だけが債務者。妻は借入をしない | 夫だけが対象 |
連帯債務 | 夫婦が1本のローンを共同で負担(一方が主債務者) | 負担割合に応じて夫婦それぞれ対象になりうる |
ペアローン | 夫婦がそれぞれ別々にローンを組む | 夫婦それぞれが自分のローンで対象 |
連帯債務の場合、住宅ローン控除の対象となる借入金の額は、夫婦間の内部的な負担の取り決めによって決まります。控除を夫婦で分け合いたい場合や共有名義にしたい場合は、単独ローンより連帯債務・ペアローンが向くことがあります。ただし、妻にも安定した収入が必要であること、離婚時に清算が複雑になることなど、別の注意点もあります。
参照:国税庁 No.1211-1 住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除)/国税庁 質疑応答事例 共有の家屋を連帯債務により取得した場合の借入金の額の計算
「共有名義でローンは夫のみ」のメリット・デメリット
これから名義を決める方向けに、「共有名義(ローンは夫のみ)」と「単独名義(夫のみ)」を比べた特徴を整理します。
観点 | 共有名義(ローンは夫のみ) | 単独名義(夫のみ) |
贈与税 | 妻が出資していないと贈与税のリスク大 | リスクなし(夫が全額負担) |
住宅ローン控除 | 夫の分のみ(妻は受けられない) | 夫の分のみ |
売却時の3,000万円控除 | 要件を満たせば夫婦それぞれ最高3,000万円 | 夫の分のみ最高3,000万円 |
売却の意思決定 | 共有者全員(夫婦双方)の同意が必要 | 夫単独で決められる |
離婚時 | 財産分与・名義整理が複雑になりやすい | 比較的シンプル |
夫死亡時の相続 | 夫の持分のみが相続対象 | 全体が相続対象 |
共有名義には、将来マイホームを売却したときに、居住用財産の3,000万円特別控除を夫婦それぞれが受けられる可能性がある、というメリットがあります。国税庁は、共有のマイホームを売った場合の特別控除は共有者1人につき最高3,000万円で、共有者全員で3,000万円ではないとしています(要件を満たす場合)。
一方で、出資していない妻を共有名義にすると贈与税がかかるうえ、売却時には夫婦双方の同意が必要になり、離婚や相続の場面で権利関係が複雑になりやすいというデメリットがあります。「ローンも頭金も夫だけ」なのであれば、無理に共有名義にせず単独名義にしておくほうがシンプルなケースが多いといえます。
夫が亡くなったらどうなる?団信と相続の注意点

「ローンは夫のみ」の場合、夫が亡くなったときの扱いも押さえておきましょう。ローンの残債と、不動産の持分は、それぞれ別の扱いになります。
ローンは団体信用生命保険(団信)で完済される
住宅ローンを組むとき、多くの場合は団体信用生命保険(団信)に加入します。ローンの契約者である夫が亡くなると、団信の保険金でローンの残高が完済され、残された家族は返済を続ける必要がなくなります。「ローンは夫のみ」の場合、団信も夫にかかっているため、夫の死亡時にはローンが消える点は安心材料です。
ただし、団信が保障するのはあくまでローン(債務)です。逆に、収入合算などで妻が返済に関わっていても、団信の契約者が夫だけなら、妻が先に亡くなってもローンは消えない点には注意が必要です。
夫の共有持分は相続の対象になる
団信でローンが完済されても、夫が持っていた不動産の共有持分そのものは、相続財産として相続人(妻や子など)に引き継がれます。相続で不動産を取得したら、相続登記が必要です。相続登記は2024年(令和6年)4月1日から義務化されており、不動産を相続で取得したことを知った日から3年以内に申請しないと、正当な理由がない場合は10万円以下の過料の対象になります。
共有名義のまま相続が重なると、共有者がねずみ算式に増えて権利関係が複雑になりがちです。早めの相続登記と、必要に応じた持分の整理を検討しましょう。
配偶者の相続税は大きく軽減される
夫の遺産を妻が相続する場合、配偶者の税額軽減により、妻が実際に取得した正味の遺産額が1億6,000万円、または配偶者の法定相続分相当額のいずれか多い金額までは、妻に相続税がかかりません。多くのご家庭では、自宅の持分を配偶者が相続しても相続税は生じないケースが多いといえます(適用には相続税の申告が必要です)。
離婚したらどうなる?
「共有名義でローンは夫のみ」の状態で離婚すると、名義と返済義務のねじれが問題になります。ローンは夫が返済していても、不動産は夫婦の共有名義のまま。この状態を放置すると、次のようなトラブルにつながります。
売却したくても、共有者である元配偶者の同意が必要になる
離婚後も元配偶者と連絡を取り続けなければならない
将来、どちらかが亡くなると相続人を巻き込んで権利関係がさらに複雑になる
離婚を機に名義を整理する場合、財産分与として持分を移すことができますが、住宅ローンが残っていると金融機関の承諾が必要になるなど、手続きは簡単ではありません。「妻がそのまま住み続けたい」「夫が住み続ける」など、住み方によっても取るべき手段が変わります。詳しくは離婚と共有名義に特化した記事もあわせてご覧ください。
事例:離婚後も残った元夫との共有名義を解消(40代女性・埼玉県川越市)
離婚後もマンションが元夫との共有名義のままになっていた40代女性(埼玉県川越市)のケースでは、共有名義が続くこと自体が精神的な負担となり、管理費や固定資産税の扱いも曖昧なままでした。通常の不動産会社では「共有者全員の同意が必要」と言われ、行き詰まっていたそうです。
このケースでは、元配偶者と交渉せずに、自分の持分だけを第三者に売却するという方法で解決に至りました。相手方の同意を待たずにできる手続きの範囲を整理することを優先し、結果として約3週間・180万円で持分を手放すことができています。
※掲載の金額・期間は過去の事例であり、物件の状況・権利関係・エリア等により査定結果は異なります。
すでに「共有名義でローンは夫のみ」になっている場合の見直し方法
「よく分からないまま共有名義にしてしまった」「贈与税が心配」という場合でも、取れる選択肢があります。
① 婚姻20年以上なら「おしどり贈与」を検討する
婚姻期間が20年以上の夫婦であれば、贈与税の配偶者控除(おしどり贈与)を使える場合があります。居住用の不動産またはその取得資金の贈与について、基礎控除110万円に加えて最高2,000万円まで(合計最高2,110万円)を非課税で贈与できる特例で、持分の調整に活用できることがあります。同じ配偶者からは一生に一度しか使えず、贈与税がゼロでも申告が必要です。
なお、婚姻20年未満の新規購入時には使えないことが多いため、購入時はそもそも出資割合どおりに登記しておくのが基本です。適用の可否は個別事情によるため、税理士など専門家への相談をおすすめします。
参照:国税庁 No.4452 夫婦の間で居住用の不動産を贈与したときの配偶者控除
② 単独名義に変更する
妻の持分を夫に移して単独名義にまとめる方法もあります。持分移転には登録免許税や、場合によっては贈与税・不動産取得税がかかるため、費用を試算したうえで判断しましょう。名義変更にかかる費用の詳細は、関連記事で解説しています。
③ 持分だけを売却する
離婚や共有者間の関係悪化などで名義の整理が進まない場合、自分の共有持分だけを専門の買取業者に売却するという選択肢もあります。共有者全員の同意がなくても、自分の持分の範囲であれば売却が可能です。相手方と交渉せずに共有関係から抜けたい場合に有効な手段です。
共有持分の売却についてお悩みの方は「持分ガイド」に相談!

共有持分の売却には、法律・税務・不動産の問題が複雑に絡み合います。「誰に相談すればいいかわからない」「業者に連絡したら強引だった」という声は、後を絶ちません。
持分ガイドは、共有持分の問題解決に特化した相談窓口です。専門家が直接対応するため、たらい回しや的外れなアドバイスとは無縁です。まずは状況をお聞かせください。相談・査定は完全無料、秘密厳守でお受けします。
持分ガイド 3つの安心
相談・査定 0円 月間相談件数800件以上の実績
急ぎの相談にもスピード対応
専門家(不動産鑑定士・弁護士)が直接担当
よくある質問

Q. 共有名義とペアローンの違いは何ですか?
A. 共有名義は「不動産を複数人で所有する登記形態」を指し、ペアローンは「夫婦がそれぞれ別々に住宅ローンを組む借入方法」を指します。ペアローンを組むと、夫婦それぞれが自分のローンで持分を取得するため、通常は共有名義になります。共有名義=ペアローンではなく、単独ローンでも共有名義にすることは可能です。
Q. 共有名義でローンは夫のみだと贈与税はいくらかかりますか?
A. 妻が購入資金を負担していないのに持分を持つと、その持分相当額が夫からの贈与とみなされます。贈与税は「(贈与額-110万円)×税率-控除額」で計算し、夫婦間は一般税率が適用されます。たとえば妻の持分相当が1,000万円なら約231万円、2,000万円なら約695万円が目安です。
Q. 頭金だけ妻が出した場合はどうなりますか?
A. 妻が負担したのは頭金部分だけなので、持分割合も頭金の金額に見合った範囲にとどめる必要があります。負担額を超える持分を登記すると、その差額が贈与とみなされる可能性があります。出資割合どおりに登記するのが原則です。
Q. 夫のみのローンでも妻は住宅ローン控除を受けられますか?
A. 受けられません。住宅ローン控除は自分名義のローンで自分の持分を取得した人が対象です。ローンが夫のみなら、控除を受けられるのは夫だけで、共有名義でも妻は対象外です。
Q. 共有名義で夫のみローン、夫が死亡したらローンは残りますか?
A. 夫が団体信用生命保険(団信)に加入していれば、保険金でローンが完済されるため、残された家族が返済を続ける必要は原則ありません。ただし、夫が持っていた不動産の共有持分は相続財産として残り、相続登記が必要になります。
Q. 住宅ローンは夫名義(単独)と共有名義、どちらがいいですか?
A. ローンも頭金も夫だけが負担するなら、贈与税や売却時の手続きの面で単独名義がシンプルです。夫婦で資金を出し合う、または夫婦それぞれ住宅ローン控除を受けたい場合は、出資割合に応じた共有名義+連帯債務・ペアローンが向くことがあります。ご家庭の資金計画に応じて選びましょう。
共有名義でローンは夫のみなら贈与税に注意しよう
「共有名義でローンは夫のみ」という状態は可能ですが、出資割合と登記持分がズレると贈与税がかかるのが最大の注意点です。最後に要点を振り返ります。
名義(所有者)とローン名義(債務者)は別物。共有名義でもローンは夫のみにできる
お金を出していない妻の持分は贈与とみなされ、夫婦間の一般税率で贈与税がかかる
住宅ローン控除はローンを組んだ夫のみ。共有名義でも2人分にはならない
夫の死亡時は団信でローンは完済されるが、持分は相続対象(相続登記は3年以内が義務)
すでにこの状態でも、おしどり贈与・単独名義化・持分売却などで見直せる
名義やローンの組み方は、贈与税・所得税・相続税が複雑にからむため、購入前・見直し前に専門家へ相談するのが安全です。共有名義や離婚がからんで動かせなくなった不動産についても、まずは気軽に相談してみましょう。
あわせて読みたい関連記事
担当者
株式会社CLOUD HOMe 主任
本橋 陽加里
売却・買取・活用など、ご事情に合わせた選択肢をご案内します。相続・空き家・共有名義など「何から相談すればよいかわからない」段階からでも安心。最初から答えが決まっていなくても、一緒に整理していきましょう...
リストに戻る
